昨年のフロンターレといえば、キャプテン小林悠の出遅れやダミアンとの兼合いで出場時間が減ったことにより、副キャプテンの谷口彰悟がキャプテンマークをつける事が多かった。
例えキャプテンである悠がピッチにいても、後方から大声を出し、ラインをコントロールする姿は、次期キャプテンと誰もが認める存在であっただろう。
右手でサッと髪を整え、長い腕で手を叩き、失点をしても声を上げ選手たちを鼓舞し続ける谷口彰悟は、爽やかであり、クールであり、優しさと抜け目なさを持ちながらも、どの角度からもイケメンに見えるその姿は、まるで漫画に出てくるキャラクターのようだ。これが令和の新しいタイプのキャプテンなのだと思う。(ルヴァンのATで同点にされたシーンは心折れてたっぽいけどw)
私の少し前の記憶なら、谷口彰悟は良い選手だがメンタルに弱い。たまにポカをして失点に繋がる。おばちゃんサポーターからラインを下げなさい!と大声を出させるようなプレーをしていたこともある。だけどイケメン。そんな感じ。
でも今はDFのプレーだけでなく球際、ラインコントロールを含むDFリーダーとしての的確な指示。元々足元の上手い選手だけにビルドアップもバッチリ。気配りと先を読む力。それでイケメン。そんな感じになった。
常に冷静でフェアな彰悟はダークサイドに落ちないところが魅力だが、たまには暗黒面に落ちた悪童谷口彰悟も見てみたいものだ。
若きイケメンキャプテン誕生
伊藤宏樹、中村憲剛、小林悠という錚々たる歴代ミスターフロンターレの後釜は谷口彰悟。
これには共通点がある。フロンターレの生え抜きという点。4代続けて生え抜きのキャプテンというのは中々ないこと。
そればかりではなく、最近のフロンターレはアカデミーも凄い。
そのうちアカデミー出身のキャプテンも登場するだろう。生え抜き中の生え抜きだ。
個性派揃いのサッカーチームをまとめるには生え抜き選手の方が団結は強くなるだろう。
そう。フロンターレの強みはここにあるのだ。育成上手。外部から来た選手も子供の頃から育てた選手も皆フロンターレを故郷と思わせるクラブ体質。
そして居心地の良い風通しの良いチームなのだ。
今年の補強は弱いと色々な声が聞こえる。しかしアカデミー出身のホープが沢山いる。彼らは数年を日本サッカー界を代表する選手になるかもしれない。
当たり外れの多い外人ガチャよりも堅実なのだ(フロンターレはガチャの引きも良いが)
そして、プロ7年目、28歳の若きイケメンは、御大中村憲剛を筆頭に小林悠・家長昭博・チョン・ソンリョンなどのベテランをまとめていくことになる。
同時に、そうしたベテランに助けられながらキャプテンとしても成長をしていくのだろう。
今年等々力に行く楽しみに一つ増えたじゃないか。
今も等々力劇場のコンダクターである中村憲剛
フロンターレのキャプテンといえば最近のサポーターの中では断然中村憲剛の印象が強いのではないだろうか。
元祖ミスターフロンターレと言われた前キャプテンの伊藤宏樹は2005年から2012年前キャプテンを努めた。(2007年からは中村憲剛がゲームキャプテン)
そして次のミスターの座に降臨するのが中村憲剛。2013年から2016年までキャプテンを努めたが、前述のゲームキャプテンを含めると10年というベテランキャプテンなのだ。
キャプテンマークを外した今でもその存在感はチームに大きい影響を与え続ける正に御大。彼の存在でスタジアムの雰囲気は変わるし、サポーターの熱量も変わる。
ホームで等々力ならば、彼の一挙手一投足でスタジアムをコントロールできるコンダクタ-なのだ。
悲願の初優勝を遂げた2017.12.02等々力競技場では、シャーレを掲げる前に小林悠からキャプテンマークを巻かせてもらっている。
中村憲剛がキャプテンとして成し得なかった優勝であるが、こうした粋な計らいが実にフロンターレらしく、私もその姿に嗚咽したものだ・・
憲剛のバトンを受けた小林悠
そして、そんな大御所からバトンを繋がれたのは小林悠。
複数クラブからの誘いを断りフロンターレ残留を決めてくれた2016年。
悠はキャプテンという形で2017年新たなシーズンを迎えた。FWでキャプテンは最初はきつかっただろう。
しかも悠はポンコツなのだ。それでも不器用ながらに青空ミーティングなどをこなしチームは優勝へと一つになっていった。
そして奇跡の逆転優勝を遂げた2017年。最終的に悠は優勝キャプテン・ベストナイン・得点王・MVPと輝くのであった。
しかし悠、凄いよ。キャプテンで連覇したんだから。小林悠は未来永劫初優勝・初連覇・初カップ戦優勝キャプテンとして名を残すのだ。
来年は思う存分シューターに専念し敵ゴールネットにボールを馳走してやってくれ。
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