AVANTEからの逆等々力劇場。届きそうで届かない勝ち点3、心配な不協和音

    Jリーグ第8節川崎フロンターレと清水エスパルスの試合。

    前半に1失点し、先制を許すも、後半はエドゥアルド・ネットに代わり森谷が入ると、全線でパスが回るようになり、2得点を挙げ逆転に成功。
    だがATのラストプレーで同点に追いつかれ終了という逆等々力劇場となってしまいました。

    それにしても今年の昇格組は強いですね。

    スタッツが語る不調の原因

    この試合で、ひとつ明らかになった事は、エドゥアルド・ネットのパス数の多さ。
    前半だけで110本もある。この数字は試合全体でもパス数ランキング3位の多さでした。

    今ではフロンターレのボランチとして欠かせない存在の一人になったエドゥアルド・ネットですが、
    この日のパス数の多さから見ても最近では、このようにボールを持ちすぎ、探し、そして焦るというのが感じられました。
    こうした状態がファールをも生み出したのかもしれません。

    この日のフロンターレは全体としてもパス数は1014本という驚きの4桁(まるでバルサ)でしたが、いくらパス数が多く、ポゼッション率が高くても内容が悪ければ勝てないという事を実証した試合でもありました。

    後半ネットに代わって森谷が入ると、迷いなくボールが動くようになり、この事から阿部の移籍後初ゴール、中村憲剛のジャスティスを生み出す要因となりました。
    この流れで3点目(追加点)を取れなかったのが勝ち点3を逃した理由なのか、終盤田坂を入れたあたりからの時間の使い方が仇となったのかは、結果論でしか語れません。

    エドゥアルド・ネットは次節累積で出場出来ませんので、なんとか修正してもらいたいものですね。

    それでも悪い事ばかりではありません、2得点を挙げ、怪我人も徐々に復帰してきていますから、まだまだ我慢です。

    心配なのは不協和音

    試合後、小林悠がインタビューでチームメイトを批判しているようなコメントがあり気になりました。
    エースであるものの、キャプテンでもあるだけに、こうした不満を外に漏らすのは士気に影響しなければと思いますが、みんなプロフェッショナルですから修正し、更に強いフロンターレへとなればと願っています。

    指摘している部分はサポーターも感じている事ですから間違いは無いのですけれどもね。

    「前半はちょっとネットが持ちすぎて、探しすぎている場面が多かったので……。探して探して、そこで足元に入れられても結構きつい。なるべく見えている人に当てて、動かしている間に縦に入れてもらえないと。(森谷)賢太郎が後半にそれをやってくれて良くなったので、賢太郎が良さを出してくれたなと」

    「チームの利益よりも個人の利益を優先してしまう人もいた」
    「なんであれ打っちゃうんだよっていう。チョンって出してくれればもう決まったのに。あれは出して欲しかったし、その点で腹が立った部分もある。自分でゴールを決めたいのも分かるけど…」

    Yahooニュースより

    阿部ちゃんの移籍後初ゴールと憲剛のジャスティス

    「みんな勝ちに飢えているし自分たちもブーイングしたくなる内容。勝たないといけなかった」
    「自分たちがやっていくサッカーは多少見せられた」
    「まあでも移籍して初めてのゴールというのは、ずっと早く欲しかったですし、どんなゴールでも1点は1点ですし、ちょっとホッとしてます」
    阿部浩之インタビューより

    阿部ちゃんの移籍後初ゴールは、みんなが喜んでいましたね。
    すっかり人気者なんだなと感じました。動きも合ってきているし、まだまだ期待できますね。

    憲剛のゴール後のパフォーマンスは、メインスタンドSS席の前で十分に時間を取ってやってくれたので盛り上がりました。
    「やっぱり役者だなぁ」 等と思いながら、うっすら涙を浮かべてタオルを振りました。

    祈るAVANTEと試合終了後のブーイング

    勝利目前、あと1分というあたりでフロンターレのサポーターに歌われるチャントAVANTE(アバンテ)。
    2点以上リードしているならば安心して歌るのですが、1点差の場合、多くのサポーターが心の中で「このまま終わってくれ」と祈りながら歌っているのではないでしょうか。

    それでも何年もの間、AVANTEからの同点・逆転はなかっただけに、この日のラストプレーで与えた逆等々力劇場と3試合連続(ACLを含めると4試合連続)の引き分けという結果には、サポーターから溜息が漏れました。
    一瞬でスタジアムが重い空気になり、笛と同時に席を立つ人も多かったですね。
    そして、ちょっと間を置いてゴール裏や応援席からブーイングが発せられました。
    フロンターレでは珍しい光景ですが、きっと涙を噛みしめ、愛のあるブーイングだったと思います。

    こんな日は選手も厳しい声をもらう方が救われるのでは無いかな等と思いながら、ブーイングが出たところで私は席を立ちました。

    帰り道、私の連れからダメ出し聞きながら(最近では恒例)、なんだか自分が怒られているような気持になりました。

    それでもすぐにACL、そして第9節です。
    チームもサポーターもAVANTE(前進)するしか無いのです。

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    ショートパスからの得点が半減した我慢の4月もあと3試合。

    フロンターレ全選手ACLユニ スマホ用ロック画

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