グループリーグ突破黄信号も、楽しむ事を忘れてはいけない。

    ACL1次リーグ、川崎フロンターレとメルボルン・ビクトリーの試合は2-1でフロンターレがリードして臨んだATに奈良ちゃんがPA内で痛恨のファールを受け、PKを献上してしまった。
    勝ち点3が欲しかった試合で、結果として引き分けの勝ち点1に。
    人間がやるサッカーなのだ。こういう事もあるだろう。

    こういう試合結果だと、どこのクラブも同じなのだろうが、若いサポーターは堪え性が無いというか、すぐに弱音を上げ、犯人探しをしたがる探偵が多い。
    どれだけ打たれ弱いのだと思ってしまうが、こんな時こそ、唇を噛み、笑顔で堪えるのがサポーターというものだ。

    当然、奈良ちゃんを攻めるサポーターが多いのは分かるが、中には便所の落書き並の下品な言葉も見られる。
    こういう時は同じサポーターとして、とても残念に思う。

    建設的な議論は楽しい。だが、人格を否定したりするのはちょっと間違っている。
    フェアプレー精神というのは、こういう所でも現れるのである。

    お忘れの方は高円宮被の言葉を思い出して欲しい。
    過去記事:高円宮妃の心に響いたスピーチ

    勝てなかった原因は一つではない


    単純に言えば、奈良ちゃんPK献上を非難するということは、あと1点取れなかったチームを非難するのと同じ事。
    今年ここまでの試合全般で言えることだが、あと1点を取りに行く意思、そこの制度も含む、最大の修正点である。
    奈良ちゃんのミスは、確かに厳しいものではあったが、それ以前のミスが積もる積もって出たもので、チーム全体の責任と言えよう。
    まぁこれもサッカーなのだから目くじらを立てる必要はないし、何よりも一番悔しがっているのは奈良ちゃん本人だろう。

    「最後のPKになる前、PA内に入る前までのところがゆるかったかな」
    車屋紳太郎
    「最後の判断のところは求めていかないといけない。攻めきるのか、相手を戻して遅攻に切り替えるのか。そういうところはまだまだ成長できると思う」
    鬼木監督

    メルボルン戦での攻撃は、今年の中でも一番良かったのではと思うが、最後のところの制度と、後半残り15分の戦い方に修正ポイントがあり、結果として奈良ちゃんのファールとなってしまったのである。
    「あと1点取れていれば」と悔やむ選手が多いのは奈良ちゃんを攻める必要性の無いことを示している。

    「PKを取られる前の段階で蹴り出しても良かったと思うし、全員の戦い方をもう少し一致させないと…。少しの隙で勝ち点を取りこぼす」
    小林悠

    頑張った新井章太と登里享平

    フロンターレには二人の影のキャプテンがいる。
    新井章太と登里享平だ。

    二人は、出場機会が無い時でも、ベンチから選手たちを鼓舞し、常に出番に備え、準備を怠わらない。
    フロンターレのムードメーカーでもあり、この二人に気持ち的に救われた事のある選手は多い事だろうし、サポーターの私でさえ、プレー以外の彼らの振る舞いに感謝感激することは何度もあるのだ。

    メルボルン戦では、この二人がスタメンに名を連ねた。
    新井章太は、2試合目のスタメンで落ち着いていたように見えたし、頼もしかった。
    ボール離れも良く、章太がボールを持つと、ハラハラした事も以前はあったが、この日は安心してみれた。

    ノボリはSBでは無く、サイドハーフでの出場、勝ち越しとなる2点目のゴールを奪うなど、存在感を見せた。

    この二人に勝利をプレゼント出来なかった事は残念だった。
    試合後の誰よりも悔しがる章太やノボリに男を感じた。

    他にも良い動きの選手が沢山いたし、個人的にはネットのプレーは、ここまでで一番良かったと思った。ディフェンシブな位置でのプレーだったが、ネットの上手さがよく出ていたし、現在の課題のひとつでもあるDFからのビルドアップという点においてもネットのプレーが光っていた。ネットの調子が上がってくれば、鋭い縦パスもジャンジャンみれるようになってくるから、これから楽しみだ。

    まだ始まったばかり、楽しむ事を忘れてはいけない。

    ACLのグループステージ突破は、かなり厳しくなった。
    この試合勝ち点3を取れればと思ったが、引き分けの勝ち点1。
    3試合で勝ち点1だが、次勝てば4試合で勝ち点4。
    つまり去年と同じになるのだ。
    次の試合(アウェイ メルボルン戦)勝ち点3を取ればければ終わってしまうのだが、それでも肩を落とす事はない。

    今年はまだ始まったばかりなのだ。

    なによりもサポーターの仕事は応援をすること。
    そしてフロンターレを楽しむことだ。

    ACLが終わっても今年のゲームはまだまだ続く。
    年末笑っていられるかどうかは、我々サポーターの心持ち次第なのだ。
    タイトルはその後、ついてくるおまけだと思って、引き続き楽しみたい。

    • コメント: 1

    2点目が欲しかった!等々力ホーム開幕は6年連続のドロー。

    フォト70枚 J1リーグ2018 第3節  川崎フロンターレ×ガンバ大阪

    コメント

      • 匿名
      • 2018年 3月 08日 8:50pm

      全く同意します。今シーズンどんどん良くなってきているのがわかって今後が楽しみになる試合でした。

    1. この記事へのトラックバックはありません。

    関連記事

    1. 3年ぶりルヴァンBEST4進出も、9月10月の過…

      ルヴァンカップ準々決勝2nd leg、アウェイ味スタで行われたFC東京戦を5…

    2. 一人少ない10人で5分3点の大逆転等々力劇場。フ…

      月曜日の午後。仕事をしていてもなんだか体が重く仕事もはかどらないそんな日で、…

    3. ACL4節、雨の広州戦はスコアレス。残り2試合で…

      平日金曜ナイターの広州戦。私は平日の試合が好きだ。もちろん仕事を片付けて…

    4. フロンターレ連覇へ王手。できれば関東で決めてもら…

      明治安田生命J1リーグ第31節で川崎フロンターレはホーム等々力で柏レイソルを…

    5. 点を取れば勝てるが、取れなくても敗けないのがフロ…

      灼熱の等々力競技場。この日は「Are You LADY!(アーユーレディ…

    6. 秀樹追悼、等々力はブルースカイブルー。W杯中断期…

      2018年5月16日、西城秀樹さんが亡くなられました。2000年川崎市制…

    7. 色々試せた天皇杯2回戦 栃木ウーヴァ戦を制し3回…

      雨上がりの等々力陸上競技場、天皇杯2回戦は平日開催。今年も天皇杯がや…

    8. フロンターレサポーターにチケットを贈った東方の女…

      先日のACL第二節は、香港・旺角にて行われた。主力を温存して臨んだ試…

    PAGE TOP